警告

学生部長 加藤幹太

警告

昭和60年7月29日(月)、7月30日(火)の両日、熊野寮自治会の学生が吉田寮敷地内埋蔵文化財試掘調査の阻止行動と称して埋文センター前に居座り続け、埋文センターの担当職員を庁舎内に釘付けにし、学生部委員の説得に耳をかさず調査不可に至らしめた行為は到底認められるものではない。

また7月31日(水)においてもなお吉田寮内に居座り、調査阻止の構えをとり続けるにいたっては言語道断である。

直ちにこのような行為を中止するようここに厳重に警告する。

昭和60年8月1日
京都大学学生部長 加藤幹太
熊野寮自治会委員会委員長 殿

編集部による註釈

加藤幹太学生部長から熊野寮自治会委員会委員長宛に出された警告書。背景として、本資料集収録のビラ「埋蔵文化財調査を実力阻止せよ!」(1985年7月16日、熊野寮自治会書記局)、「吉田寮執行部方針を断罪する!」(熊野寮自治会常任委員会・書記局)などを参照のこと。

この警告に対し、「熊野寮自治会」名で同日、「全ての寮生は「試掘予定地」に結集せよ!」なるビラが出ており、その中に「本日(8/1)「試掘」強行宣言=警告文を許すな!―常任C・書記局」とある。また、「1985年度吉田寮自治会全体方針(案)」(1985年9月13日、吉田寮自治会執行委員会、本資料集に収録)によると、「吉田寮自治会も、この熊野寮への警告文に対して、電話で学生部に抗議し、弾圧をほのめかす警告文を出す行為は認められない態度を表明した」。